僕等の人生戦争Ⅱ  使命  弐の壱

「・・・・・・・え?」

 

 

私たちが・・・・・兄妹?

 

 

「は・・・・はは、どーせ私をからかってるんでしょ。父に私が似てると思った?

残念だけど、少しも似てないんだよね。」

 

呆れたように言ってやった。

 

「あー、お前信じてないな?」

 

・・・・はい?

 

「まぁ、一から話てやっから座ろうぜまず。」

 

・・・・・、この人無駄にマイペースだ。

とりあえず、座った。

 

 

「えーっと、まず俺らが兄妹。これは本当なんだよ。」

青木さん・・・兄かもしれない男は、携帯を見ながら言った。

まるで説得力がない。

「しょ、証拠は?」

「証拠?えーっと、あぁこれこれ」

そういって見せてきたのは一枚の写真。

「これが俺、このちっこいのがお前。分かった?」

「わ・・・からんでもないですね。」

そこには小学生くらいの少年と2歳くらいの幼女が写っていた。

ーーーどう見ても私と青木さんだった。

「で、でもこれだけじゃ完璧な証拠にはならないですよね?」

「お前、しつこいな」

「悪かったですね。」

「んじゃ、これ使うか。」

「?それなんですか?」

青木さんが取り出したのは一枚の鏡

 

「お前この鏡に合うペンダント持ってるだろ?」

ペン・・・ダント・・・・

「・・そういえば、昔・・、母がつけてたような。」

「たぶん、そこの棚の一番上に入ってるはずだぜ?」

…本当なのだろうか。

私は恐る恐る棚の引き出しを開けた

「・・・っつ!」

「な?有っただろ?」

そこには木製のペンダントがあった。

昔、母がよくつけていた物が。

「な・・・・・、何で知ってるの?」

「だから、俺がお前の兄貴だからだろ?」

 

 

 

本当だった。

この人は

正真正銘私の兄

 

「・・・分かりました。信じます。」

「ありがと。とりあえず敬語は無しな?」

「・・・うん。」

 

 

「で、妃那。」

「何?」

急に名前で呼ばれるので違和感を感じた。

「俺のことは陸って呼んで。」

「・・・何故呼び捨て。」

「俺リア充に憧れてるから!!」

 何だろう。すごい苛立ってきた。

「ぶん殴っていい?」

「妃那は非リアだろ?非リアって「死にたいの?」悪かった。」

とりあえず、得意の睨みで黙らせた。

 

「えっと、妃那さ昔から自分らは魔女だって言われてただろ?」

「うん。」

「あれ嘘」

「へぇ・・・・・えええええええええええええええええええ????」

う、嘘?嘘だろ?

「魔女じゃなくて、何て言うんだろ。狩り人?」

「狩るの?何を?」

「人」

「えぇぇぇぇぇ??」

「人と言っても人の憎しみとか悲しみとかだから」

ど・・どういう意味?もう思考が回らなくなってきた。

 

 

「狩り人・・まぁ俺らは狩師って言ってるんだけど、人から生まれる憎しみや悲しみを狩る。狩るというか・・消すって言った方がいいか。」

「何で今まで魔女ってことになってたの?」

「なんとなくらしいぜ」

「なんとなくなの?」

「とにかくそんな感じだから。分かった?」

「うーん・・・、なんとなくなら。」

「それならいいや」

 

「あー、そういえばあのペンダント。」

「あぁ、あれな。ちょっと貸して。」

そういうと私の手にあったペンダントを取った。

「たぶん。ぴったりだと思うんだけど。」

そういうと、鏡をペンダントを嵌めた・・・・。